診断書が届いた

 先日、義父が入院していた病院から診断書が届いた。

 もちろん、保険金を請求するためのものだ。

 義父は貯金はなかったけれど、さすがに医療保険とがん保険には入っていたようで、この手続きを妻が行うことになっている。私は一応補佐的な役割で、書類を書いたりアドバイスをしたり、と、こう書けば実際には私が手続きするような感じではあるけれど、実の父の財産、お金ということで、建前上は、妻が手続きをするということにしている。

 義父は昨年12月の3日に自宅で倒れて、大腿骨を骨折し、入院した。それから大腿骨の手術をし、次は腎臓の状態も悪いと言うことで、腎臓内科に移って透析をはじめることになった。

 義父は血管が細く、シャントと呼ばれる、透析を行うための挿入口のようなものを設置する手術をしたのだが、これが機能しなかった。反対側の腕でも手術をしたがダメだった。ペースメーカーも入っているので、首からもできなかった。最終的には腹膜透析という方法しか残されておらず、この腹膜透析の管を入れる手術も行い、4月の末に退院した。

 5ヶ月弱入院し、4回の手術をしている。

 保険内容はあまりよくわからないが、入院日数は思ったほど出ないような感じである。はじめに大腿骨を手術した整形外科と、腎臓内科と、それぞれでカウントしてくれればいいなと思っているが、約款の解釈など、素人には難しい事柄もある。

 手術も、一回につきいくらと出るようなのだが、これが大腿骨の骨折ならそれなりに出るのだろうが、シャントの設置とか、腹膜透析の管の挿入とか、そのような手術がどのような扱いになるのか、証券を見ただけでは全くわからない。

 診断書は、先週末、保険会社に郵送したので、おそらく今日あたりに処理されるのではないかと思っている。以前のカミサンのがん保険の時には、担当者がついてくれて、ステータスなどを随時教えてくれたのでわかりやすかったのだが、今回は特にそんなことはないみたいである。

 がん保険とか、医療保険とかいうものは、健康な時にはなかなかその価値がわからないものだけれど、いざこうなってみると、入っておいてよかった、入ってくれていてよかったと思うのである。

 ちなみに、もし私が計算した通りに保険金が下りてくれるなら、それなりの額になる。しかし、今までさんざん医療機関に支払いをしてきたので、それを埋めると殆ど残らないばかりか、この先、介護施設でいくらかかるかもまだ実際にはわかっていないので、お金は無駄使いをすることなく、きちんと取っておかなければならない。

 カミサンは、テレビを買い換えよう、なんて言っているけれど、果たしてどのくらいの額になるのか、といったところである。

 我が家のテレビはAQUOSの亀山モデルで、2008年に篤姫というNHKの大河ドラマが放映されていた、出始めの一番高い時期に購入した。確か25万くらいして、2年くらいかけて支払いをしたのを覚えている。

 今のモデルは、YouTubeを見ることができたり、内蔵の録画装置がついていたりと、機能は格段に進化を遂げているようだが、価格は私たちが買った時の半分とか三分の一くらいになっているようだ。

 NHKの大河ドラマ篤姫も、今年の4月から再放送されているようで、これも何かの縁かもしれない。壊れる前に、買い換えた方がいいのかな、とは思っているけれど、義父の保険金に頼ってしまうような状況を情けなく思うと同時に、もっとお金を稼がねばな、毎日をきちんと生きて行かねばな、と、ここでもまた、思うのであった。