eBay販売の荷物トラブル: 国際配送の落とし穴と自力での解決策

 eBayで販売した荷物を、小型包装物の書留付きで発送したのだが、返還されてしまい、昨日荷物が戻ってきた。

 事実が判明したのは、バイヤーからの問い合わせ。荷物が届くのを楽しみに待っているのだけど、返還されてしまったみたいです、と、連絡があった。

 調べてみると、確かにそのようだった。

 私はeBayに公開されている通りの住所を打ち込んで発送したつもりだったが、念のため、バイヤーに住所を再度確認したのだが、住所は正しいようだ。

 しかし、万が一にも印刷されている住所が間違えている可能性もあるので、実際に荷物が返還されてくるまで、処理は待っていた。その荷物が昨日届いた。

 返還の理由は、INSUFFICIENT という単語で表記されている。日本語に訳すと、不完全なとか、足りない、不十分な、とかいう意味の単語だ。例えば、その給料では、生活するのには不十分だ、というようなとき、The salary is insufficient for our life. のようにして使われる。

 住所は正しいのに届かずに返還される。これが国際郵便の現実なのだ。

 eBayをやってみようとしている人に言っておきたいのだが、このようなトラブルは時々発生する。しかし、誰も助けてくれる人はいない。自分で解決しなければならないし、仮に誰かのサポートを受けているとしても、そこに頼り切っているようでは、この先はやっていけなくなるだろう。全ては自分で解決しなければならない。

 差し出した局は自県の本局だったので、まずはこちらに電話する。電話がナビダイヤルになっているという時点で、もうアテにならない。アメリカの郵便事情ですので、というのと、最後は調査請求書CN08を上げて下さい、とのことだった。でも最後に、もしかすると何か手がかりが得られるかもしれません、と、東京国際郵便局のフリーダイヤルを教えてくれた。ここは私がかつて刀剣を販売していた頃にしょっちゅう電話をしていた所なので、電話してみることにした。ちなみに、刀剣類を扱うにあたっての苦労に比べれば、こんなのはハナクソの部類に入る。

 東京国際に電話してみても、やはり組織としての回答は同じだ。アメリカの郵便事情なのでこちらはわからない、CN08の調査請求を出してもらえれば返送理由がわかるかもしれない、それをハッキリさせた上で、再度お送りいただくのがよろしいかと… という感じ。組織としての回答は、これでいいのだろう。でも、私としては不満足、これこそ逆 INSUFFICIENT なのだ。

 こうなると頼るのは自分の頭しかない。考える。ひたすら考える。自分しか助けてくれない。論破モードが起動する。

 公開されていて、バイヤーが正しいと言っている住所に、スペル一つ間違えることなく送ったのに、住所不完全という理由が下されている。私は正しいことを一目でわかってもらうにはどうすればいいのか。

 ちなみに、アメリカのUSPSにも、初期の段階で問い合わせをしている。ちょっと頭を使って、アカウントを作成し、この住所の荷物がINSUFFICIENTで返還されているのですが、配達できないのでしょうか?と問い合わせたのだが、未だに返事はない。完全に舐められている。いけない、論破モードが高まってしまっている。

 バイヤーの住所を、検索してみた。

 すると、ひらめいた。

 地図上にバイヤーの家が表示されている。

 具体的な方法のここへの記載はかなり強引だし、誰もが真似できるものではないと思うので控えるけれど、この情報を使って、USPS殿を一目で論破する方法を考え、実行した。

 地元の差し出し局、所属発送局にも事情を説明し、話を通してもらって、昨日再度発送を完了した。おそらくアメリカまでは届くと思う。その先の状況は、もちろん担保されておらず、もしかすると事故品と勘違いされて、再度返送される可能性もある。だけど、こうするのが、今の私のセラーとしてのプライドなのである。

 地元局の担当の方は、一生懸命になって話を聞いてくれ、何とかして上げたいと精力的に協力してくれた。あっちこっちに連絡をしてくれたようで、家に帰ってからも3回ほど、問い合わせ、確認の電話があった。金曜日で早く帰りたいのに、申し訳なかった。しかしこの点が私としてはとても嬉しかった。感謝である。

 ここまでやって、相手に届かないなんて、ありえない、というレベルの状態にしてある。これを引き起こしたのはあなた達の判断なんですよ、と、声を大にして言いたい。かなり強引な方法だったけれど、自分としては満足である。

 eBayは、舐められては負けである。セラーの立場は弱い。

 その辺の方でも簡単に参入できるなんていう情報もあるけれど、そんなに簡単なもんじゃない。

 私くらいのくせ者で、何とかなるかならないかの問題がよく起こるので、この場をお借りしてお伝えしておきたい。