妻の同僚の夫の介護が大変らしい。
私も妻ももちろん本人に会ったことはなく、全て同僚⇒妻からの受け売りだけれど、聞いていると妻の同僚がとても可哀想になる。
彼の年齢は80ちょっと手前。糖尿病を患い、歩行が困難な状況になってしまったため、施設に入っている。しかし介護度は低く、要支援1。歩行に支障がある意外は至って健康。
話によると、あれこれに強いこだわりがあり、アスペルガー気味なのだそう。食べることに関しても強いこだわりを示す。
原則、施設側からはお菓子などの差し入れは控えて下さい、という指示をうけているが、菓子パンを食べたいので持ってきてくれ、と言う。
妻の同僚(奥さん)は何度か状況を話すも彼は聞き入れず、こんな風に指示をしたらしい。
菓子パン5個を圧をかけて潰して平たくし、いつもの洗濯物と一緒に持ってくればわからないからそうしてくれ。
しかしこんな事がまかり通るわけもなく、パンは見事に発見され没収され、奥さんはとても恥ずかしい思いをしたのだという。
また最近では、施設側からうっすらと
「これ以上このような状況が続いてしまうと、今後の入所をお断りしなければならないかもしれません」
というような内容の事を言われているのだという。うっすらと言葉を選んでではあるものの、この内容を考えると実際に起こりうる事態は想像したくもない。この通告をされると、今まで何とか頑張ってきた家族はどのような気持ちになり、どのような状況になってしまうのか、私は義父が施設内でセクハラを繰り返して何度か同じ事を言われたことがあるので、痛いほどよくわかる。
施設に入ってもらうということは、それなりの理由があるからであり、これは一度そうすると、なかなか元には戻せない場合が殆ど。
その他にも、頭を洗うのに「とある塩」を使うのがいいと信じており、この「特別な塩」を買って来て欲しいと奥さんに頼み、施設の方にこれを使って頭を洗うように指示したり、他の入所者さんの事も考えず、邪気払いのためと言いながら冷房の効いた部屋や廊下の窓を開けて回ったり、ここ最近になってこんな事が続いてしまっているのだそう。
奥さんは少しでも費用を抑えようと、週に2日、彼の着替えの洗濯をして施設に届けている。お子様は何人かいらっしゃるようなのだが、なかなか協力が得られないばかりか、資金面でもかなり状況が切迫してきているという。
妻の同僚の奥さんは、確か70代の半ば。職場はそれなりに責任が伴う、頭を使う仕事なのだけれど、必死になって最低賃金でのパート従業員を続けている。
しかしこの先ずっと、この状況が続くわけではないだろう。それは我が家の親の状況も同じ。
歳を重ねてきて、変化に対する対応力がなくなってきている感じは否めないけれど、こればかりはどうあがいても仕方ない。なるようにしかならないと割り切って、状況を受け入れるしかないのである。
失業、病気、介護、などなど、人生には所々で辛いステージが出現する。私たち夫婦は子供がいないだけまだましなのかもしれない。
妻や自分の病気、親の病気と介護…
私は今までそれなりに乗り越えてきたつもりだったが、一人の人間として全うに振る舞えるのは何歳までだろうなどと考える事が多くなってきた。
とにかく健康第一で、身体を長持ちさせることだけを今は心がけている。
父は施設で七夕の短冊に「百歳まで生きる」と書いたらしい。100歳まで、私はまだ40年もあると考えればまだまだ人生を楽しめるのかもしれないが、妻や同僚など周囲の人たちを見ていると、どうしてもあと少しではないかと思ってしまう。
まだ身体は動くし、車の運転もできる。
一日一日を大切に過ごして行かなければなと思っている。





