医療と介護の費用負担と助成制度について解説します

 医療や介護の仕組みを完全に理解するのは、なかなか難しい。
  
 ちょっとわかっていても、実際にその仕組みの適用がどのようになるのか、完全にはわかっていなかった。

 今回、我が家で発生しているのはこんな感じ。

 義父は透析必要とのことから、マル長という仕組みを申請し、認定され、月の医療費の負担が1万円となっている。

 義父はペースメーカーが入っており、身体障害者の手帳を持っているので、医療費の全額が助成され、実質的な負担はない。後から還付される。

 この二つが実際にどのようになるのかがよくわからなかった。

 病院に入院している時はよかった。病院からの請求書は、きちんと医療費も薬代もこの制度の通りになっていて、助かった。

 しかし、病院を出て、介護施設に入ると、訳がわからなくなった。

 今回、介護はとりあえずいい。医療が問題なのだ。

 義父は私たちが探した介護施設に入所している。そこの同じ施設で、腹膜透析の医療も受けている。具体的には、毎日のバッグ交換など。介護施設には24時間常駐の看護師さんもいる。床ずれの手当などもしてくれている。

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 同時に、月に二回、違う施設からの訪問医療を受けている。医者が施設にやってきて、診察をする。その医者が処方箋を書き、それに基づいて薬が処方される。腹膜透析なので、毎日透析液(正式名称はわからない)が発生し、かなりの金額になる。

 私は当初、月に医療費の負担は一万円だという頭があった。昨日、この状況を役所に話して確認すると、マル長の仕組みは、一施設あたり一万円のご負担になるということなので、このケースだと、介護施設の医療行為に対して月一万円、訪問医療の医者に対して月一万円、薬局に対しても月に一万円ということになるんですよ、との説明を受けた。

 私はこの説明を聞いて、月に医療費が三万円かかると思った。

 これは大変だと、介護施設の方にも相談してみた。

 家に帰って、カミサンにも相談すると、

「一万円の負担分ってさ、還付されてるよ。三カ所になっても全額助成なんだから、三万円払ったら三万円戻ってくるんじゃないの?」

 ああそうか。全額助成なのだった。

 ついつい慌ててしまい、介護施設の方にも訳のわからない相談をもちかけてしまったが、こういうことなのだ。

 とにかく、医療と薬に関しては、訪問看護の交通費や特殊な費用は別として、医療行為に対する私たちの支払いは、全て助成されるということなのだった。

 しかしまあ、現実問題として、お金の面では助かるには助かるのだけれど、この先もう何もない老人をこうやって税金を使って無理やり生かしておくというのは、果たしてどうなのだろう。

 年金、医療費、介護費用、の名目で、彼には一か月、簡単に計算しても100万以上の貴重な税金が注ぎ込まれている現実。一生懸命に働いて、高い税金を払っている方々に、申し訳ない気持ちになる。

 いつかテレビで、寝たきりで意識のない老人に透析を続けている現実、みたいなニュースが報道されていたが、まさに今我が家で、これと同様の状況が起こっている。

 意識はあるものの、税金を無駄遣いしているという置かれた状況は全く同じだ。

 私は彼のキーパーソンとして施設に登録はされている。

 しかし、こうして現状を伝える、書くことはできても、やめて下さい、と言うことはできない。

 堂々とこの事が言える世の中にならなければ、税金を使い果たして、日本は終わってしまう。その日がもう、すぐそこまで来ている。