今朝の出勤時、いつも通る跨線橋から近くの川を見てみると、数羽の白鳥を確認することができた。
家を出て、一つ目の信号を曲がったところの道路。自宅からすぐそこの川の中に、白鳥が浮かんでいる。
今年は夏が長く、少し暑い時にやって来てしまった感じがしてかわいそうだったが、ここ最近の寒さで落ち着いてきたようだ。
でも、車から見えるこの場所にいることはあまりない。おそらく誰かが餌をやっているのだろう。
カミサンの母方の実家は、この地域を代表するレベルの専業農家で、数百年に渡ってここで米を作ってきた。
カミサンのお母さんは既に亡くなってしまっていて、何人かいるきょうだいの中の長男が家と農業を守っていた。
しかしこの「おんつぁん」も、数年前に他界してしまい、今はここに嫁いできた「おんつぁん」の奥さんであるお嫁さんと、その娘が規模を縮小しながらも何とか農業をしている。
私たちと同じくらいの歳の息子も長男でいるのだが、彼は家を継ぐでもなく、高校を卒業すると某企業に就職し、地方への出張を繰り返しながら、間もなく定年になるという感じである。
ということもあり、我が家の近くには少し行くと穀倉地帯が広がり、昔からの田んぼがまだかなりある。一部は震災復興で家や集合住宅が建築されたものの、それでもまだ、農地は結構ある。
白鳥たちは、この田んぼの中に残っている米や虫などを餌にして暮らしている。そして朝になると川に移動したり、という行動を繰り返して、冬を過ごし、春になると帰って行く。
我が家はこの田んぼと川の間にあるので、白鳥の飛来を自宅から見ることができるというわけだ。毎年冬になるとどこからともなくやって来て、私たちを楽しませてくれる。コースがいいと、綺麗なV字型になって飛ぶ数羽の白鳥を、真上のかなり低いところで見ることができる。翼が風を切る音が聞こえることもあるほどだ。
白鳥たちも今年は、せっかく長い間飛んできて、越冬地であるこちらへ到着したものの25度になってしまったりして、困ったに違いない。でも、何とかいつもの感じに戻ってくれたので、とりあえずはほっとしている。
週末の朝は、いつもスマホを手に持ちながら、彼らが飛んでくるのを待っているのだが、天気やコースなど、なかなか満足の行く映像は撮ることができないものだ。
最近カミサンと見ている韓国のYouTuberに出てくる韓国の人たちは、日本のとある城のお堀に白鳥が浮かんでいるのを見てかなり感動していた。
私は地位も名誉もお金もなんにもないけれど、こうして自然の営みを楽しむことができている。こんな風に近くに白鳥を見ることができるということは、実はかなり幸せなことなのかもしれない。
この先もどうか、毎年やってきて欲しいと思っている。