27日の日曜日、ブルーインパルスの航空祭に行ってきた。
私の生まれ育った東京に比べると、こちら東北地方には、いろいろと興味深いものがある。ブルーインパルスもその一つだった。
かつてタンクローリーの仕事をしていた時は、石巻に行く途中でしょっちゅう基地の横を通ったし、三陸道などを走っていると、時々訓練中の様子に遭遇することもあった。編隊飛行をしていたり、ハートを描きながら飛んでいる様子を時々見て、これはいいところに住んでいるな、などと思ったものだ。
しかし私もこちらへ来て23年が経過し、次第にこちらの地域に溶け込んでしまったというか、あるものが当たり前になってしまったというか、そんな状況になっている。土地付きの家に住んでいるとか、どこへ行くのも車でとか、そんな日常が当たり前になっている。
その流れで出不精になり、やがてこちらの存在するいい物にも、その「いい」を感じることができなくなってきている。これはこれで仕方ないと思ってはいる。
今月のはじめに高校時代の友人からLINEがあり、8月27日、宮城県の矢本にある自衛隊の航空基地で行われる航空祭に、ブルーインパルスを見に行こう!と連絡があった。正直、あの矢本というローカル駅に5万人もの人が押し寄せるとどうなるかということや、こちらの人たちは何から何まで車で完結する人が多いことなどに起因する混雑が嫌だった。
このお誘いはお断りし、26日の夜、一番町の人気の居酒屋さんで飲みましょう、ということになった。
彼は同級生の中でも最も仲の良い男の友人なのだけれど、彼は数年前に配偶者と死別している。しかし話を聞くと、2人で来るというのだ。彼は昔から面白くて人間味にも溢れているので、新しい彼女ができたのだと思ったし、それなら一緒に話をしてみたいなと、今回の飲みの誘いも、正直なところはあまり気が進まなかったが、受け入れることにした。
そして飲みの26日土曜日当日、いつもの手癖でインスタグラムのストーリーズを見たところびっくりした。こちらも同級生で、彼と同じ状況の女子の一人が、ブルーインパルスのストーリーズを上げているのだ。なるほど、そういうことなのかと状況がわかった。
その女子は、かつては芸能人を彷彿とする可愛さで、学年の中でもトップクラスの美女と言っても過言ではなく、私などは現役時、お近づきになるような要素がなかった。
しかし卒業後は少しずつ話ができるようになり、私の人生や暮らし方などにも興味を持ってくれているのか、お互いの距離は近くなっていたような気がする。
久しぶりに三人で飲んでいて、話の流れで「明日の航空祭、一緒に行こうよ」ということを彼女から言われ、正直こんな事を言われるとは思ってもいなかったので困ったのだけれど、まだ一度もブルーインパルスを見たことがないし、明日は休みだったので、正直、渋々と行くことに決めたのだった。
ちなみに居酒屋の会計は18,000円、地酒が一合1,000円のレベルで、美味しかったというのは間違いないものの、地元民で飲みにもグルメにも美味しい物にも興味の沸かない私から言わせるなら、ちょっと高すぎるな、高いなら美味しくて当然だし、私が好きなのは庶民的な価格で満足できるものなんだろうな、と言うのが正直な感想だった。
長くなってしまったので、続きは次回に。