退院の知らせ

抗生剤が、点滴から錠剤に切り替わるとのこと。

その際に、腹痛やめまいなどの副作用が出ないか、ドクターは確認したいようだった。

私は過去に抗生物質で激しい腹痛を起こしたことがあり、それがおそらくカルテに記載されているのだろう。

朝食後、慌てて薬を飲み、様子を見る。

ドクターが来てくれる前に、詰まっている便を出そうと、いつも家でやっている「うんこMAN体操」←かみさん命名 を必死に行う。

しかしうんこは少ししか出なかった。

焦っても仕方ないと、ベッドに横になる。

昨日も良く眠れたとは言えず、自然と眠りについてしまった。

「福島さん」

気がつくと、ドクターが立っている。

三連休なのに、外来診察はないはずなのに、毎日毎日診察に来てくれる。

かみさんも確か、同じようなことを言っていた。お医者さんたちって、いつ休んでいるんだろうと。本当に頭が下がる思いだ。

抗生剤の錠剤を飲み、2時間程度経過していたが、気になっていた腹痛やめまいなどの副作用は出ていない。

「それでは、明日退院ですね。8時半から外来の診察室で診察して、その後退院です」

退院許可が出た。よかった。

「福島さぁ~ん、いいなぁ~」

この会話を聞いていたのか、同室のおじいさんが、はじめて話しかけてくれた。

「みんな出ていっちゃってさぁ~ 寂しいよ。いいなぁ~」

当初はこちらの方の夜中の呻き声に悩まされていたが、私もがんばって状況を受け入れ、なんとか今までやってきた。

最後の最後に私から挨拶しようかと思っていたのだが、こんな形で会話をすることになった。

看護師さんと話をしている内容からすると、建設業界に長いこといらっしゃったような感じの、年のころ90前と思われる方。

やっぱりコミュニケーションは大事だ。

ということで、明日予定通りの退院となる予定。

今月は出勤も少なくなってしまったので、この先は頑張らないといけない。

今、私にできる最大のことは、元気に退院すること。

さあ、気を取り直して、がんばろう。