eating

 食べることにこだわりがある人を、最近うらやましく思っている。

 というのも、最近カミサンの影響で、韓国の方のYouTubeを見ているのだけれど、その方の再生回数がとんでもないのだ。

 コンテンツは、その、日本人と結婚した男性のYouTuberさんが、韓国の後輩や知人を日本に呼び寄せて、日本の食を中心に紹介するというもの。

 その人がカッコよかったり、かわいかったり、ちょっといい感じの人だと、再生回数は100万回を超えるような勢いなのだ。

 韓国の人たちは皆、街や道路が綺麗な事や、車がクラクションを鳴らさないで秩序良く走っている事などに驚き、店に入れば、水がセルフではなく、持ってきてもらえる事に驚き、料理の繊細さに驚き、私たちが殆どマヒしているようなあたりまえの日本の状況に、とても喜んでくれる。

 メインはやはり食が多く、日本ならではの、そば、うどん、寿司、カレーライス、とんかつ、などのお店に行って、一緒にそれらの食を楽しむというものなのだが、韓国の人たちは皆、20歳そこそこの若い人でもとても感受性が高く、繊細な事を話してくれるので、私もとても興味深く見ている。

 料理が出てくる前から、店の雰囲気について話してくれたり、料理が出てくれば、料理人さんの心がこもっていてうれしい、このお店と料理人さんとスタッフの方々に感謝しなければならない、新鮮で質の良い小麦粉を使っているので香りがいい、などなど、私たち日本人では到底考えることのできない新鮮な感覚で、話をしてくれる。

 YouTubeや匿名コメントの常で、これは再生回数を稼ぐためにわざとやっているんじゃないか、なんて言っている日本人がいるようなのだが、悲しい限りである。彼らは背も高く、ルックスもいいので、もしかすると俳優なのかもしれないけれど、画面に映されている表情や話をする仕草、会話の内容からしても、一人の人間として素直な心を持って話をしていると私は思う。

 私は日本の将来について、批判的な事をいつも考えてしまっているし、実際にここに書いてしまったりもしているけれど、このように私たちの住んでいる国、日本には、日本ならではのいいことも沢山あることを、恥ずかしながら韓国の方々から教わっている今日この頃である。

 もうちょっと元気を出して、前向きにならなければな、と、今までの考え方を反省するとともに、日本に対して、私たちのわからない事を次々と教えてくれている韓国の人や韓国の国に、今は心から感謝している。