穏やかな昼下がり

 私の実家は団地の二階。
 
 ということで、私の父は今、某公団住宅の団地の二階に住んでいる。

 ここ最近、何度か下の階の方から苦情を受けていたのが見受けられた。

 詳しくは聞いていないが、恐らく生活音に関する事だろうと思っていた。

 父の生活の全ては施設さんに任せている。

 先日、いつも父の世話をしてくれている姉からの連絡で、部屋にベッドを入れることになった、とのこと。

 父は最近トイレが上手くできないことも多くなってきたようで、その為か生活音が下の階に響いていたようなのだ。

 先週、このベッドが搬入された。介護ベッドである。

 月々3000円位で使えるらしいのだが、年にすれば36000円である。まあお金のことは未だに父本人が管理しているようなので、どうでもいいのだけれど。

 ベッドというと、搬入が困難というようなイメージしかない。

 ちょんまげ(クレーン付きトラック)か何かで吊り上げて搬入するのかと思いきや、さすがにそうではなく、ベッドといえども骨組みだけであり、その上に布団を敷くというような感じのものだった。

 しかしさすがに介護仕様ということで、リモコンで上半身が起こせたり、捕まるところというか転げ落ち防止というか、随所にパイプがあったりする。

 父はエアコンなどのリモコン操作が苦手で、着いてから数日が経過しているものの、リモコンの仕様が施設で使っている物と違うとのことで、未だに四苦八苦しているようだ。これもかつては私の所などに電話が来ていたような案件だが、今は施設の方が吸い取ってくれているので助かっている。

 このベッドはかなり大きい。

 実質の生活空間だった6畳間に設置したのだが、これだけでこの部屋が終わってしまうほどの威圧感がある。

 しかし父も92歳。仕方ないだろう。

 最近になってよく考えるのだが、父母が今の私と同じ年の頃というのが、ほんの少し前だったような気がする。

 そこから今のようなベッドを使い、介護のお世話になっているわけだが、私たちは一体この先どうなってしまうのだろう。私には貯金もないし年金も少ないしで、同じようにはならない。なれない。

 国はお金が有り余っているのだから、この先何とかして欲しいものだなんて、最近はパールハーバーで戦争をアメリカにふっかけて破れてアメリカの言いなりになってここまで来てしまっている日本の国に何とかしてくださいな、なんて思うようになってきた。

 頼みますね。