「カクヨム」からこちらに引っ越しをして、変わったことがある。サムネイルの存在だ。
皆様も常日頃、ブログやニュースサイトやYouTubeなどをご覧になっていらっしゃると思うのだが、今やこれらの情報提供サイトにおいて、サムネイルは当たり前の存在であり、必須アイテムとなっている。No image などと表示されているなら、手抜きページとみなされ、読んでもらえないだろう。
皆様もよくできたサムネイルに引っかかって、YouTubeなどを見た経験がおありなのではないだろうか。
カクヨムはその名の通り、書いたり読んだりする人が集まっている所であり、ランキングも全て文字で表示されるので、サムネイルはなかった。これを作成することは、作者にとっての負担となるし、そもそもそのようなスキルを競う場所ではなかった。
それにくらべてここは自分で何とでもできる場所であるから、別にサムネイルを作らなくてもいいという選択肢もあった。テンプレートを選ぶ際、サムネイルのないものにすればいいだけだ。
というよりも、選択したテンプレートには、サムネイルの設定があった、といった方が適当かもしれない。このテンプレートはサムネイルを作らなければ格好がつかない。
無料で、サムネイルの設定がないテンプレートは探せばいくらでもあると思うし、このテンプレートだって、毎日サムネイルを作らなくても、一応表示はされるし、読んでもらうという目的は果たすことができる。
では、何故そうしないのか、このテンプレートを使わなければならないのか、というのには、私なりのちょっとした理由がある。
今、ちょっと、格好良く言うなら「Webマーケティング」なるものを勉強しているのだが、このテンプレートは、そこの会社が提供しているものであるからなのだ。
15年以上前になるだろうか、まだブログなども出てくるかこないか、ネットビジネスやアフィリエイトなどの黎明期、このテンプレートは彗星の如く発売され、私は早速手にしたのだが、当時の私、当時の環境ではこのテンプレートを編集してサイトを作るのがとても難しく、殆どモノにならなかったという経緯がある。
今では一人に一台総国民が端末を持ち、文字をサイトに表示して読んでもらうブログは当たり前、動画もメッセージも何でもかんでも、いつでもどこからでもネット上に簡単に、綺麗に飾り付けまでして配信できるようになったが、振り返ってみるなら、この体制が整ってきたのはつい最近のことである。
今はワードプレスという、無料で使える簡単な(慣れれば)Webサイト作成ソフトがあるので、これを使えば簡単にブログやサイトが構築できるのだが、昔はこのような便利な仕組みがなく、HTMLという言語を編集し、自分のサーバーにアップロードして、インターネット上に文字や画像を表示していた。
もしあなたがパソコンでこちらをご覧になっているなら、「Ctrl+U」というコマンドを試してみて欲しい。昔はこの文字群を勉強して理解し、編集できなければ、ネット上に情報を出すことができなかったのである。
このテンプレートは、発売当初はこの形だった。
バージョンアップを繰り返し、今では先ほどお話しした「ワードプレス」にも対応し、誰でも簡単に使えるようになっているのだが、かつてのこの屈辱というか、私の歴史というかをここに振り返りたくて、頑なにこのテンプレートを使わねばと言う思いから、今回もご登場ということになったのである。
36年も同じ車に乗っているという、少し病的な性格が、こんな所にも出てしまった。
屋久島在住時に作成していた「屋久島のとびうお漁師はトレーラ暮らし」のサイトにも、実は同じような機能を、無意識のうちに装備していた。
トップページに「今日の一発画像」というコーナーを作り、毎日屋久島で生活している私や、屋久島のイメージを掲載し、読者に楽しんでもらっていた。
これだって、見てもらう方の通信料の負担の事を考えて、画像のサイズを小さくし、結果、画像が粗くなって… なんて事もよくあった。
サムネイルのごとく、日記の最後に、画像を貼り付けたりしたこともあった。
このようなサムネイル全盛の世の中を見ると、かつての私も、そこそこではあるが、読者の心を掴む術を無意識の中で模索し心得ていたのかもしれない。
今回は屋久島時に比べて気合いもそれ程入っていないのだが、出来る範囲で適当な画像を表示させて、サムネイルでも楽しんでもらえるようにしてみたいと考えている。
追伸
今回出てきた「今使っているテンプレート」というのは、こちらです、とやりたいと思ったのだけれど、これをしたところで読者の皆様のお役に立てるものではないので、簡単に私との関わりをご説明してみたいと思う。今、勉強していると言ったマーケティングというのは、このテンプレートを作成している会社が提供しているプログラムで、最終的に私は、この会社が提供しているようなウェブページを作れるようになりたいと思って、日々勉強に励んでいる。このテンプレートの販売ページを見るとわかると思うのだけれど、最終的には販売が目的ではあるものの、ただただそれを前面に出すのではなく、あくまでも私たち読者、テンプレートを欲しいと思っている者たちが、最終的にはどのようになりたいのか、どのようになって欲しいのかをとことん考え、さまざまなアプローチで私たちに語りかけている。薄っぺらい内容の、ただただ検索エンジンの上位に表示されること、読者の気持ちを考えずに自分の利益ばかりを考えているような文字群ではなく、最終的に読者に自然な形で変化を与えることができるような、そんな構成の文章が書けるようにならないかなと思っている。ここまでご説明ののちで、参考までに、どんなものなのだか、興味のある方はご覧になってみて下さい。こちらです。 ⇒ 賢威