食後にテレビを見なくなった。
厳密に言えば、バラエティーなどのテレビ番組を見なくなった。
夕食の前後に、全国とローカルのニュースは見るのだけれど、その後はテレビ局の発信する番組を殆ど見ていないのである。
何も見ていないのかと言えばそうではなくて、見ているのはYouTubeだ。
私はもともと、テレビがなくても生きていけるのだけど、カミサンはテレビ命で、テレビのチャンネル操作とビデオの操作は、カミサンが仕切っている。私はそれを眺めているだけだ。
テレビに小さな装置を取り付けて、カミサンがスマホで見ているYouTubeを、家のテレビで見ることができるようになっている。私なんかはこの装置が何だか、当初は理解できなかったり、更にはCSと地上波の切替さえもままならない状態だったが、ここ数年は何とか操作ができるようになってきた。
カミサンの好みにも波があって、今までは高須クリニックの創業者の息子である高須幹也さんのチャンネルを好んで見ていたのだが、韓国が好きになってからは、韓国料理のレシピを紹介している方のチャンネルをよく見ている。
私も適当に英語を喋りながら日本の文化を紹介するチャンネルができないかと考えてはいたものの、なかなかこれは難しくて、実際に収益化はできていない。
しかし今、カミサンが見ているチャンネルの韓国の方々は凄い。習得が難しいと言われる日本語はペラペラだし、日本と韓国の架け橋になりたいという高い意識の元、動画を製作し、配信して下さっている。
特に、カミサンが今大好きなJIN[仁]さんという人は、日本人よりも上手に日本語を話し、自身の家族と、自らが日本で経営する会社の日本人の従業員とその家族のために、本当に一生懸命になって動画を作成し、公開し、ビジネスに励んでいらっしゃる。
毎日韓国語の動画や料理の動画など、3本もの動画を製作する傍ら、自ら日本人を沢山雇用して、日本で仕事をされている。見ているだけの私達は嬉しいのだけれど、とても正義感が強い方なので、私は個人的に心配してしまう。
YouTuberは夢を与えてくれる仕事で、日本の小学生にも人気の職業になりつつあるが、一方でチャンネルが成長してくると、難しい面もあると聞く。チャンネル登録者に対して、毎日動画を配信しなければという強い義務感に苛まれ、メンタルがやられてしまうという事が、往々にしてあるようだ。
私も屋久島で日記を書いていた頃は、紹介文に「毎日更新」と書いたこともあり、それなりの義務感が生じていた。最終的に潰れることはなかったものの、YouTuberの悩みについては、おこがましいと言われてしまうかもしれないけれど、少しだけわかるような気がしている。
今や日本のテレビ業界を凌駕する勢いで成長を続けるYouTubeだけれど、コンテンツ制作者の方々は決して無理をせず、義務感にとらわれることなく、製作に励んで欲しいと思っている。
カミサンの韓国熱は更にヒートアップし、ついには女性グループのブラックピンクを聴き始めるようになった。どこまで行ってしまうことやらと心配な一方で、本当に病気が治ってよかったと思うのであった。