松の木

 金曜日から昨日月曜日まで、四連休だった。

 土日はいつも休みなのだけれど、金曜日も月曜日も仕事がないという。

 新しい工場が立ち上がって、出荷が始まったと思うのだけれど、どうしてなのかと思う一方で、悩んでいてもしょうがないので、こんなに休みがあるのも特権だと前向きに考えて、家でいろいろなことをしていた。

 例年あまりやる気になっていなかった庭木の手入れをすることにした。相変わらずあまりやる気はなかったが、四連休なんだからやりましょうと、4メートル位あるだろう、取り回しが面倒くさい植木用の脚立を家の奥から引っ張り出してきて、数年のあいだ、枝に関しては放置状態の松の木の剪定にかかる。

 何でもそうなのだろうけれど、嫌なのは始めのとっかかりだけで、はじめてしまえば何のことはない、すいすいと苦痛なく作業は進む。この作業も始めの頃はどうすればいいのかよくわからなくて、松の木の剪定、なんて本を買ったりして勉強したものだが、今ではそれなりにできるようになった。

 幸いにも天気は良かったので、午前中だけやりましょうと決めて作業してみた。少し前に大きな松の一番上の部分は済んでいたので、一日目は大きな松のその他の部分の仕上げと他の木の刈り込み、二日目は小さな松を仕上げ、というふうにして、四連休の余裕ならではのスケジュールで作業したところ、例年にない感じで仕上がった、と思う。

 途中でカマキリの卵を発見し、続いてはこの母親なのか、カマキリがいて、そんなのも写真に納めて、庭の様子をインスタグラムにアップしたら、13ほどいいねがついた。

 庭もそこそこ綺麗になり、秋の晴れ間で天気も良ければ気分も上がるところなのだが、最近ではどこかへ出かけるという事はない。これまた深刻な問題で、お金がないのだ。

 毎度毎度書いているが、この事態を打開するべく、上がった気分に乗っかって頭を回転させながら考えてみると、やっぱりこの先今のままではまずくて、何かをしなければ生活して行くことができない。

 運転の仕事だっていいところ70過ぎ位までか、もしかするともうすぐ働けなくなる可能性だってある。

 そんな危機感から、この連休は再び投資関連の勉強をしてみたのだけれど、こればかりはやってみなければわからない。結構頭を使うので、今回のような余裕のある時でなければ、頭に入らない。

 まあ、あまり危機感を持ったり、慌てたりしても仕方ないので、なるようになれと、今回もまた、適当に過ごした四連休だった。

 いいことありますように、と、宝くじの「当たりますように」ではないが、最近では神頼みである。