放置農園の試み

 今年はやる気が起こらない。

 家庭菜園。

 ここ10年位、毎年トマトやナス、いんげんやオクラなどを作ってきた。

 インスタや、フォロワー950人でこっそりと続けているYouTubeのネタにしたりもしている。

 家庭菜園の様子は、世界の人たちも喜んでくれるし、同級生が見ても違和感はないだろう。

 私の趣味の車、旧車ランクルヨンマルや、とあるジャンルの音楽など、尖ったものではないので、平均的な需要があると思う。

 TikTokの動画がバズらないので、イライラしているのかもしれない。

 がんばらないと、この先生活できなくなりそうなので、焦っているのかもしれない。

 しれない、じゃない、そうなのだ。

 実はシーズン前に、いろいろと種を買った。

 昨年はナスとトマトの接ぎ木苗を作るところから始めてみたが、見事に失敗した。

 今年はめんどくさく、やけくそになり、何とか言う放置して健康な野菜を育てるしくみに切り替えた。

 大根やニラ、トマトなどの種をばらまいてある。

 今年はこれで様子を見てみようと思う。

 何という農法だかも忘れてしまった。アフリカなどでも普及していて、この農地でできた野菜は質が良く、高く売れる、なんて情報を見た。

 農薬を使わず、放置することで、ミミズなどの微生物が多くなり、土が肥え、結果として美味しい野菜ができる、というお話。

 種を蒔くだけで美味しい野菜ができる、なんて、本当なのだろうか?

 肥料、手入れ、見た目、など、スーパーの野菜からは考えられない作り方だけれど、これで果たしていいのだろうか。

 全世界に散らばる、ほんの数人のみいらっしゃるYouTubeのフォロワーさん達が、納得してくれるだろうか。

 やる気になれないのだから仕方がない。

 こんな年があってもいいだろう。

 今年は放置農園で決まりだ。