国家予算

 政府の予算が決まったようで、その内容が発表された。

 今まではどうでもいいと思っていたが、よくよく見るととんでもないことになっている。

 我が家がこの予算の足を引っ張っているような気がするからだ。

 今までさんざん登場願っている、同居する義父に対して、行政からどの位のお金が毎月支払われているのかを計算してみたら、とんでもない額であることが判明した。

 まだ要介護の認定の変更が正式にはされていないので、暫定的にではあるけれど、いくら少なく見積もっても月に100万円近くのお金が、彼に対して、国から支払われている計算になる。

 ちなみに断っておくと、同居しているからお前もこの恩恵を享受しているんだろうと思われるかもしれないがそんなことはない。全ては今まで好き勝手に生きてきて、医者の言うことも聞かずに勝手に病気になって、その尻ぬぐいを、彼の予算を使って私たちが行っているという状態だ。医者に行ったりケアマネと打ち合わせをしたり、送迎したり病院に行って話をしたりというような事に対しての費用は、私たちは家族という括りなので、計上することなどできない。

 国家予算の3分の1が、保険、年金関連の「社会保障費」である。プラス借金の元金と利息返済の「国債関連」で「半分以上」になる。大丈夫なのだろうか。

 義父には介護保険から、要介護おそらく4か3分の費用が、介護施設に対して支払われる。腹膜透析をケアしてもらう病院に対しても、毎月考えられないほどの医療費が支払われる。透析の費用自体、血液透析も腹膜透析も殆ど同じだ。そして彼は元公務員なので、2ヶ月に一回、これまた私の毎月の稼ぎを優に超える年金が、通帳に振り込まれる。生きている限り、これが続く。その額は合わせて月に100万円近くになる。間違えてはいけない、マンスリー、月々なのである。要介護4になれば、100万円を超える。毎月毎月、死ぬまでである。

 私は運送屋で働いているが、アルバイトである。仕事がなければお金はもらえない。何とか頑張って働いても、月にいいところ20万円弱程度の手取り額である。先月などは、休みが多かったので、16万円程度だった。これで何とか生活している。

 酒は飲まない、タバコは吸わない、ギャンブルもしない、コンビニには行かない、弁当と水筒持参、一か月に財布からは一円も使わない月も多い。病気にならないようにと生活を考えながら、家の仕事の経費の支払いと、家の車の維持費を、何とかこの収入から捻出している。

 私には自分で売上げを上げなければ、お金がもらえないという頭がある。

 対して義父は、かつての公務員体質で、お金は行政からもらうものという感覚があるだろう。

 仮に私が毎月このようなお金をもらえるような状態になったとしても、私はおそらくそれを辞退すると思う。働いていない時点で、お金をもらう資格はないと思っている。透析なんかしないし、病気をして生きていることが国民の皆様に対して申し訳なく思うので、これから先生きていても仕方がないので、自ら命を絶つことを考えると思うが実際にはできないので、透析をしないことでこの結果を呼び込みたいと考えると思う。

 義父にはそんな考えがあるはずもない。

 一つ屋根の下に住んではいたものの、両極端な二人なのである。

 私は本当に、義父に対してこのような額のお金が使われることを、国民のみなさんに対して申し訳なく思う。だけどこれは、生計は別の義父の事なので、私はどうにも変えることができない。ただただ、義理の息子として人道的にやらなければならないことを粛々と進めているだけだ。

 でも、本音を言えば我慢できない。あまり強い言葉は書けないが、私がどう思っているのかはご想像いただけると思う。

 行政の仕組みは、本当に、手厚い所にはとんでもなく手厚い反面、中間層というような、何も知らずに住民税を払っている位の人たちに対しては、殆ど手当がなく、このレベルの人たちは損をしていると思う。

 どうしたらいいのかなんて、私にはわからないけれど、日本の借金返済と社会保障で国家予算の半分を使っていること、その中の、毎月100万円近くのお金が、半分寝たきり要介護おそらく4の私の義父に対して支払われている現実があることを、こんな形でお伝えしておこうと思う。

 どうにも、本当に申し訳ない次第なのである。