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 同級生で、一緒に屋久島に行ったこともある程仲の良かった友人が、間もなく選択定年するという。

 私たち、高校時代の同級生は、今年誕生日が来ると58歳になる。

 同級生の女性の中にはびっくりしていた者もいたが、私は正直うらやましい気持ちと、これから大変だけど大丈夫かな、という気持ちと、複雑である。

 定年して仕事を辞め、この先もやって行けるのであれば、私だってそうしたい。でも、今やめてしまったら、ようやく入社後長い期間をかけて手に入れた今の楽な仕事を手放す事になるし、この先は食って行けないし、物理的に経済的に無理なのである。

 私は生まれつき、小さい頃から腹が弱く、しょっちゅうお腹が痛くなったり、突然下痢をしたりする。でも、今の仕事をしている時は、生活が規則正しくなり、気を付けて毎日トイレにも行くようにしているので、腹の調子がとてもいい。やはり人間、働くことができるうちは、働いた方がいいのだろうなと、私個人的には思っている。

 今回も先週の土曜日から昨日火曜日まで仕事がなく、連続した休みだったが、この位でも家にいるようになってしまうと、たちまち腹の調子が悪くなる。今朝はがんばって何度も何度もトイレに行き、腹を調整したので、元に戻ったけれど、やっぱり適当に働いている方が身体の調子がいい。

 そんなこんなで、私は身体が動く間は何とかこの仕事を続けたいと思っていた矢先に、同級生の早期退職の知らせを聞くこととなった。

 あと心配なのは、彼の今年の税金である。彼は大企業の戦士なので、おそらくかなりの収入があると思う。今年度の保険、年金、税金は、昨年度の所得から計算されるので、それなりの額になると思うのだが、大丈夫なのかと心配してしまう。

 おそらく退職金の割増などもあっただろうから心配はないのかもしれないけれど、他人事ながら心配してしまう。グループのLINEでちょっと言ってみようかとも思ったが、余計なお世話かとも思ったのでやめ、ここに書いてみることにした。

 ただただ言えることは、確実に一日一日時代は進んでいるということである。義父も施設に入ったし、うちの東京の両親もちょっと怪しくなってきたし、私だってもう少しで還暦だし、横浜かどこかでは、火葬をするのが追いつかなくて火葬までの保管料とドライアイス代が10万円以上かかるとか言っていたし、とにかく時代は動いているのだ。

 何度も言うけれど、自らの不摂生で病気になり、死を待つだけのうちの義父のような寝たきりの老人の介護と医療と年金に毎月100万以上の資金が注ぎ込まれているような状況は、長くは続くわけがない。改善できなければ破綻しか道はない。

 ということで、最終的には日本の将来が心配なのである。

 私も60になったら年金をもらおうかと、考え方が変わってきた今日この頃なのである。