16年目のテレビ買い替え—変わりゆく家電と日本メーカーの今

テレビが調子悪くなってしまったので、昨日家電量販店に買いに行った。

我が家のテレビは、大河ドラマの篤姫が放映されていた頃に買ったAQUOSの亀山モデルで、当時24万位したと思う。

篤姫は2008年の放映なので、すでに購入から16年が経過しており、調子が悪くなっても仕方ないという感じになっていた。

色合いがおかしくなってきて、これは耐えられないとカミサンが言うので、買い替えることにした。

しかし、ちょっとした間に、いろいろな変化が起こってしまうものである。

私なんか、所有できたことがちょっと自慢だった、日本製のAQUOSの亀山モデル。

日本が誇ったこの液晶テレビは、時代とともに悲しい末路を辿り、2024年、ついにSHARPの亀山工場は閉鎖してしまった。

テレビもテレビで、今や地上波はかなり厳しい状況に置かれていると思う。

カミサンが説明してくれてわかったのだけれど、今のテレビはスマートテレビなどと言って、画面でYouTubeやネットフリックス、はたまたAmazonの提供する番組などが視聴できるようになっており、リモコンにそれらのボタンが設置されている。

かつて日本が世界に誇った家電メーカー、東京芝浦電気が制作していた、REGZAブランドのテレビが、驚くほどの価格で販売されている現実に驚いた。

調べてみると、大陸のメーカーにブランドを売却し、大陸においてREGZAブランドのテレビが製造されているらしい。

TOSHIBAといえば、私が生まれ育ったころは絶好調で、「光る、回るとおーしばー♪」などと、テレビコマーシャルを刷り込まれながら育ってきた。

洗濯機や冷蔵庫、掃除機などを日本ではじめて作ったのも東芝である。

私がお世話になったMRIや、日本語のワープロなども、東芝が日本ではじめて作ったものだ。

それが今や、どうしてこんなになってしまったのだろう。

三連休の中日、家電量販店のテレビ売り場にテレビを買いに行っても、誰も接客に来なかった。

テレビを見ている人もいなかった。

ようやく店員を見つけ、こちらから声をかけて買い求めた。

みんな、Amazonで買うのだろうか。

私は昔から家電量販店が好きで、久しぶりに嗅ぐ独特の匂いに昨日は興奮を覚えた。

ネット通販の普及、日本の家電を取り巻く状況、私がボケっとしている間に、どんどんと変わって行く。

かつて24万円で買ったテレビも、今や6万円も出せば、REGZAブランドのそれなりの物が買える時代になってしまった。

いいんだか悪いんだか、私は複雑である。

先ほどテレビ周りを掃除して、明日新しいテレビが届くことになっている。

こんなものが来てしまったら、YouTube漬けになってしまわないかと心配である。

まあ、それなりに時代に流されながらやって行けばいいかな、なんて思っている。

でも、ちょっと、いや、かなり寂しいな。

こんな感じで、6万円台で、これ程の機能付きREGZAが販売されているんですね。⇒ こんなのです