認知症の診断が導いた家族の絆──小規模多機能ホームへの一歩

 父の状況を、包括支援センターの担当員さんに報告し、今後のことを相談した。

 認知症の診断がなかったので、やはり念のため、心療内科を受診してみた方がいい、ということで、心療内科受診の段取りをする。

 診療内科に電話をすると、やはりかかりつけ医の紹介状があった方がいい、とのことだったので、予定を組み、昨日姉に行ってもらった。

 しかし、かかりつけ医は、その必要はない、と言って、姉の申請を受理しない。

 聞けば、先日行ったもの忘れ外来の診療所と、今回行こうとしている心療内科、精神科の診療所とは同じ所だから、行っても同じ結果だ、とのこと。また、リボトール0.5mgという薬が処方されていることから、認知症の診断は出ている、とのこと。

 姉と話をし、いろいろと考えていると、理解の相違、行き違いがあることがわかった。

 姉は、アルツハイマーではなかった、と、私に言ってきた。と同時に認知症ではないという判断だとも言ってきた。

 私はこれをそのまま理解し、包括支援センターへ報告し、今回の指示を仰いだ。

 ところが、実際には、父はアルツハイマーの症状はないものの、もう一つのアルツハイマーではない認知症の症状が診断され、その結果、リボトール0.5mgが処方されていたのだ。

 ということで、アルツハイマーではないものの、認知症なのだ。

 認知症という診断が出て、実際に薬を処方され、服用しているという事実があれば、これは今後の要介護度見直しに大きく働く。父が今、最終的に目指している、小規模多機能ホームへお世話になるというゴールに、一歩近づいた。

 姉は私に、上手く伝えられなくてごめんと、何度も謝ってきたが、そんな必要はない。それよりも、何度もこうして医者に足を運んでくれていることに、本当に感謝である。

 綱渡りが続くが、何とか家族全員でこの難題に取り組み、一歩ずつ前進している。

 皮肉なもので、こうなってから、一か月に一度、家族全員が母の施設に面会に行き、みんなで話をするという状況になっている。

 こんなこと、今までなかったはずだ。私の記憶の中では。

 いいのか悪いのか、介護を通じて家族の絆が深まっていることは事実である。