夫源病と図書館

 妻が夫源病のようだとこの前書いた。

 対策として、この前の休日は図書館に出かけた。

 仙石線の駅で3つ先の隣町に、すばらしい図書館がある。スタバともコラボしている近代的な図書館だ。

 朝早く起きてかつての運転手の仕事の時のように小さなおにぎりを3つ作る。水筒にお茶をくみ、もう一つの水筒にコーヒーを淹れて、カバンに詰め込む。今時の背負えるカッコいいかばんではない。妻と一緒におそろいで買った、でも一応ACEという会社の手提げかばん。これを持って電車に乗ると浮いてしまうのだが、結構気に入っている。

 ひとつ、ふたつ、三つ先の駅まで歩いて行くのは、そこそこ時間がかかる。一時間以上は歩いただろう。でもそれでいい。隣町の穀倉地帯を抜け、無事に到着。

 やっぱり図書館は落ち着く。

 通いたいのはやまやまなのだけれど、長居すると駐車場代が少しかかってしまうことから通い詰めることはなかった。でも今日は徒歩なのでこの問題はない。

 かなり大規模な図書館なのだけれど、行くと辿り着く場所はだいたい決まっている。

 午前中は宮城県の今昔、のような本を読み、外の駅前のベンチで昼食。その後戻ってからは薄めの百科事典のようなものに傾倒。最近はYouTubeで潜水艦や飛行機事故などのチャンネルばかりを見ていたので、かつての帆船航海時代のシリーズやソビエトの歴史などを見て、思いにふけった。

 この前カミサンと喧嘩をして、駅やヨドバシカメラ内を歩き回った際に、無理をしたのか私にしては珍しく、股関節に違和感を覚えたことから今回は無理をしないようにして、帰りは新しくなった仙石線で駅を三つ戻った。この日は波浪警報が出ており、20分遅れて運行されていた。

 夕飯の少し前を狙って家に帰ると、そこには機嫌を取り戻した妻の姿があった。

「ありがとう。ストレス解消できたよ」
「昼ご飯の準備をしないだけでも全然違う…」

 妻はこんな事を言っていた。

 一日中家にいる私は、やはり彼女にとってストレスなのだろう。

 彼女の休日、私の昼食を作らなければならないと思うことに、ストレスを感じているようだった。

 このようなことは、男性諸氏には想像もつかない。

 私は彼女を思いやっているつもりではあったものの、彼女の隣、そこに存在するだけでストレスになるようなのだ。

 我が家は昔の一軒家なので、そこそこ大きい。そして私はできるだけ離れて存在を消すようにはしていたつもりだった。

 でも、そうじゃないらしい。

 結婚なんかしなきゃよかった、と乱暴な事を言いたいところを抑えて、これは女性の心理として仕方ない事なのかもしれない。

 時々こうして図書館へ行けばいいことである。

 また、四月からは学校での仕事がはじまる。

 夫源病は奥が深い。