家電にかかってきた一本の電話が繋ぐ、日常と介護のリアルな思い

 昨日、家電に電話があった。

 家の電話のナンバーディスプレイは、表示するのに月500円かかるので、もったいないな、やめようかな、などと思っていた矢先である。

 0120とか、明らかにセールスとわかる電話には出ないが、一応自分の家の電話なので、私は一応出るようにしている。

 カミサンは家の電話にはどういうわけだか絶対に出ない。出てくれない。

 何度か鳴ってから気が付いたので、出ようとすると切れてしまった。

 ナンバーディスプレイに表示されている番号を検索すると、義父が入所している介護施設からだった。

 いつもは私のスマホに電話が来るのだが、この施設も少し前に合併などがあり、以前大変お世話になった施設長が、役を降りますと、丁寧に挨拶があったばかりで、いろいろとあるのだろう。家の電話にかかってきた。

 さて、何だろう? 悪いことでなければいいのだけれど、と思いながら折り返し電話をする。

 電話をすると、いつも感じのいい対応で、私としても安心するのだけれど、今回はちょっと心配だった。

 でも、そんなことはなかった。

 風呂の介護の最中に、パジャマが破れてしまって申し訳ないです、という事でご連絡差し上げました。予備はありますので、ついでの時にでも補充をお願いできればと思います。とのことだった。

 こんな事でも、いちいち家族に連絡しなければならない介護職の方々は、とてもストレスが溜まるし、大変だと思う。いつも重量級の義父を介護してもらっているので、感謝すると同時に、大変申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

 たまたまカミサンが隣にいたので話をすると、すかさずAmazonで注文してくれた。かつて、バスタオルなどを直送したこともあったが、今回は私が直接持って行こうという気持ちになっていたので、自宅へ配送してもらうようにお願いした。

 義父は介護施設に入所して、間もなく一年半になる。腹膜透析のリミットは二年と聞いたこともある。

 今後どうなってしまうのかは誰にもわからない。
  
 都度、最善を尽くすのみである。

追伸
これをアップする余裕がなく、週末になってしまった。
パジャマは翌日自宅に配達された。
日曜日の朝、5:30過ぎ、起き抜けに施設に届けた。

「面会、よろしいですか?」
日曜日の朝6時前、朝から忙しそうな若い女性の介護職の方に言われたが
「いいえ、大丈夫です」
と言って、介護施設を後にした。