実家の両親から、こちらの義父にお歳暮が贈られてきた。
かつては母が近くのデパートに行き、そこから注文してくれていたのだが、外出もままならない現在は、実家の団地で何とか頑張ってくれている郵便局から、ギフトを手配してくれている。
私達家族にはコーヒーギフトが、そして義父には干し柿が贈られてきた。しかし義父は現在入院治療中でこの家にはいないので、これを開けてみることにした。
見ると、信州産のかわいい干し柿だった。贈答品なので、おそらく4,000位するものだ。はじめは正月実家に帰省する際に持っていこう、という話になったが、何だかそれも変かなと思い、食べてしまうことにした。
カミサンは何故か柿が嫌いだ。芋や栗には吸い寄せられるのだが、どういう訳だか柿には興味を示さない。
結婚当初、当時とびうおを販売したりして仲の良かったお客さんから、結婚祝いで贈答品の柿をもらったことがある。これまた見るからに高級な柿で、大きな箱一杯、綺麗な柿が並んでいた。
私は何も考えず、二人で感謝して食べようと思ったのだが、彼女は柿には全く手を付けなかった。当初は結婚したばかりだったので、彼女の素性もわかっておらず、どうしてこれを食べないのかが不思議だった。
私は今でも、この方に申し訳なく思っているほど、印象に残っている事案だった。
あれから22年、再び柿が届いた。今回は私の親からの干し柿だ。
「アタシはこれ、ダメだから」
今回は口を開いてくれた。
どうやら生理的に受け付けないもののようなのだ。
しょうもない私は、Yahoo知恵袋などを見てみたが、やはり一定数、柿を受け付けない人はいるようだった。
ちなみにこちらのほうの「牡蠣」は、私の住んでいる地域の特産なのだけれど、いつか殻つきの物を義父がどこからかもらってきて、義父が蒸し焼きにしたものを食べたところ、ノロちゃんに大当たりしてしまい、それ以来食べることができなくなってしまった。以前から大好きという訳ではなかったが、カミサンも同様のようで、我が家の食卓に上がることはなくなっている。
高級干し柿は身体にもいいようなので、これから毎日食べようと思う。