
父が時々、「部屋に誰かいる」「こっちを見ている」などと言うようになった。
はじめはびっくりしてしまったが、調べてみると、アルツハイマーの初期症状の一つなのだそうだ。
父もすでに90歳。何度か書いているが、杖もつかずに歩き、郵便局でも病院でも行ってしまう。このあたりの所作に、痴呆は感じられない。普段話していても同様。
衰えてきているなと感じてはいたけれど、やはり中身は90歳なのである。
私が次の誕生日で60の還暦になるのだから、当然だ。
今まで父は母と一緒に暮らしてきたので、いつも母に何かを喋るような生活を続けてきた。元来、声が大きい上に話好きな父は、いつも誰かに話しかけて生きてきた。
現役の頃はタクシーの運転手。この仕事が天職だ、と、自分でも言っていた。
そんな父が話し相手の母を失い、既に3ヶ月以上が経過。
やはりリズムが掴めないのか、調子が悪そうで、時々ではあるけれど、このような事を私に電話してくるようになった。姉にも言っているようだ。
私は長男として何かしてあげなければと思い、一つの案を思いついた。
監視カメラの設置だ。
しかし、監視カメラを実家のある東京から約380キロ離れた私の住む仙台で見るには、Wi-fi の環境が必要になる。そこでネットを見てみると、今はWi-Fi も進化していて、プリペイドWi-fi なるものがあった。
USBがWi-fiになっており、これでプリペイドした分の通信ができるのだそう。
早速これを使って構築してみると、何とかなりそうな感じがしてきた。
さらに防犯の観点から、玄関口に誰が来ているのかがわかる仕組みがあればいいなと思い、これもまた探してみることに。
父はスマホを持っていないし、操作ももちろんできない。
しかし今の世の中は進化を遂げている。そんなニーズを満たす製品が見つかった。赤ちゃんの様子をママが離れた所で見ることのできる、ベビーモニターなるもの。
この製品にはスマホサイズのモニターが付属しており、モニターと製品とは内蔵の無線で交信することができる。
本体に電源が必要なのだけれど、実家の構造上、何とかトイレの窓から電源を取ることができそうだったので、これを設置してみようと思い、注文した。
今、それらの製品が手元に揃ったので、これから開封し、接続や扱い方などを見てみようと思っている。
高齢者を見守る仕組みは、今の時代、さまざまなものが提供されている。
docomoからは、テレビのUSBに差すだけ、というようなシステムも提供されている。
警備大手のALSOKからも、月々数千円の価格でサービスがあるようだ。
私はできるだけ予算をかけずに何とかして上げたいとの思いから、今回このような仕組みを構築することを考えてみた。
今月21日に行く予定なので、この時に設置してみようかと思っている。
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今回購入した製品はこちら。以外に安く手に入ります。
