AIくん

 AIという言葉をよく聞くようになった。

 私は車の自動運転など所詮無理だろうと思っているし、あっちこっちでAIが何とかと話題になっても、それほど気にすることもなく過ごしてきた。

 ところがである。

 私の目指しているサイト作成の課程においても、このAIが進出してきているのだ。

 お金を稼ぐためのサイトを作るためには、キーワードを調べて、検索数を調べて、ライバルを調べてと、いろいろとやることがある。この辺りも自動化が進んではいるものの、今日お話するのはこちらではない。

 一番苦労するのは、文章を書くことだ。

 私達制作者は、何に関しても明るい訳ではない。

 自分で全てを作ろうとするなら、かなりの勉強をしなければならない。今は同じような文章がネット上のあっちこっちにあるので、差別化なども必要だ。

 そのような事もあり、記事は自分で書かない人も多い。外注している人もいるし、かつては記事が販売され、それをリライトして使ったりしていた。私も一時期、記事を買っていたことがある。

 このように、サイトを作成すると言ってもいろいろと大変なのだけれど、ここで今、AIが活躍の気配を見せている。

 AIが質問に答えてくれる、チャットのような仕組みがあるのだが、そこへいろいろと入力していくと、AIが答えを返してくれるのだ。しかも精度がとても高くなっており、下手な人が書くよりも上手な文章が出来上がる。

 かつて私は記事を買っていたと書いたが、それ以外にも、記事をリライト、単語を置き換えるソフトやら、ワードサラダなどと言われる、言葉を適当に吐き出す仕組みを試してみた事もあった。これらの出来映えは、冗談にも満足の行くものではなかったが、「これ程の(質の高い)ものが出来上がります」などとセールスページには書かれて販売されていた。

 こんな物をかつて使っていた身からするなら、今回のAIの出現は、驚愕以外の何者でもない。

 しかも今はβ版なのかどうかは知らないけれど、この仕組みが一般に無料で公開されているのだ。

 グーグルは、読者の検索意図に対する答えをしっかりと返している順番に、検索結果を作っていると言われているが、このままだと人間とAIとの戦いになってしまう。現状、下手な人間より、AIの方が上手に文章を書くことができるという所まで来てしまっている。感情を入れるとか、その他にもいろいろと考えて、人間としてできることをやっていくしかないのだろうが、その辺りをグーグルがわかってくれるようになるのかどうかもわからない。

 この業界にも、激震が走りそうな予感がしている。

 いろいろと情報を収集して、その時々でやり方を変えていかなければ、前回と同じようになってしまうので、自分なりに考えてやってみようと思う。