一昨日の朝、いつもの仕事の前に、朝6時着で配達に行ってもらえませんか?と依頼があった。
積み込みで時間がかかってしまい、行く予定だった運転手が行けなくなってしまったとのこと。
朝の6時に無事おろすことができれば、いつもの仕事に余裕で間に合うのだけれど、全く行ったことのない鋼材関係の倉庫のようだし、荷下ろしの車は何台も来るので、早く終わらせるには一番に並ばなくてはダメだとか、いろいろと難しい事があるようで、本音を言えば行きたくはなかったのだけれど、配車係君も困っているようだったので、新年早々ここは一肌脱ぎましょうと、渋々行くことになった。
普通の運送会社なら、配車係がいろいろと教えてくれるはずなのだが、うちの会社は普通ではないので、配送現場に関して、配車係君があまりあてにならない。
ということで、いつもお世話になっている70過ぎのベテランさんに聞いてみたところ、やはり年の功、いろいろと教えてくれた。
配達に行くといっても、いつも手のかからない荷物ばかりを運んでいる私にとってはわからないことだらけだ。場所、行く時間、待機場所、入り方、中はどうなっているのか、下ろし場所、中での決まり、そしてトイレの場所、出てくるまでにどの位時間がかかるのか。
シートはどこで剥がすのか、剥いだらどうするのか、荷締めをした道具はどうするのか、トレーラーは帰ってきたらどうすればいいのか、遅くなってしまったら高速に乗ってもいいのか。
たかが配達だが、考えると本当にきりがないのである。
慣れていればそれは簡単なのだろうけれど、シートの中に隠れている、まだ見たこともない荷物を、一度も行ったことのない所へ無事におろすことができるのだろうか。私はやはり性格上、あれやこれやと考えてしまうのである。
70超えの大ベテランさんに一通りは教わったものの、まだ少し不安だった。事務所に帰ると、いつもよく喋ってくれる中堅のベテラン君がいたので、何事もなかったかのようにこっそりと捕まえて、もう一度確認してみた。
すると、ひょろっとポケットからスマホが出てきて、そこの工場の航空写真を見せてくれ、丁寧に説明してくれた。待機する場所、重量を量る台貫の場所と入り方と操作の仕方、事務所の場所、伝票の扱い、現場の様子、おろし方、とてもわかりやすく教えてもらい、助かった。
私は復興工事で忙しかった頃、ダンプカーの運転手として採用されているので、今でもこちらの会社の本来の仕事とは距離を置いて仕事をしている。
バリバリの人は、週のはじめに会社を出て行くと、一週間こちらには帰ってこない。重量物や大きいもの、長いものなど、特殊な製品の運搬を得意としている会社である。
私は一応個人事業主で、eBayで商品が売れると発送しなければならないので、泊まりの仕事はできませんよ、と、申し入れてある。配車係君とは入社以来の付き合いなので、このあたりもよくわかってくれており、よっぽど困った時にしか、こっちの仕事の依頼は来ない。
全国を股にかけて、トレーラーに乗り、バリバリとやればそこそこ稼げるとは思うのだが、私はそれをやろうとは思わなかったのだ。
そんなこんなで一昨日は、それこそみなさんが寝る位の時間に起きて、朝の4時過ぎに会社に出社して配達に行ってきたのだが、みなさんのご協力のおかげで、無事に時間内に荷物をおろして帰ってくることができ、引き続いて、いつもの仕事をする事ができた。
昨日は朝少し時間があったので、トレーラー部分のタイヤのローテーションをしてから、これまたいつもの仕事に向かった。
今日はまた時間があったので、トラックのエンジンに付着していたオイルのにじみ汚れを、中和剤と高圧洗浄機で綺麗にして、下廻りをグリスアップして、またまた仕事に向かい、今待機中である。
しかし、もう若くないので、頭は何とかなるものの、身体がついていかない。一昨日は大きなシートを二枚扱っただけで熱中症寸前のような症状になってしまったし、昨日はタイヤを取り外して取り付けする際に、手でナットを締めたのだが、その後右手の腕から先におかしな感じの痛みがしばらく残った。身体が休養を要請しているようで、今朝は起きるのにとても苦労した。
個人事業主はやめて、正式にこちらの会社の運転手になれば生活は安定すると思う。70過ぎの方も現役で働いているので、老後の資金面での不安も少しは解消されるとも思う。だけど、やはりインターネットの仕事に未だに未練があり、何とかならないかなと日々模索している自分がここにいる。
どっちつかずの感は否めないが、最低限の所で何とか頑張りつつ、インターネットのお仕事で老後の資金を何とかしたいよなと、今日もあれこれと考えながらハンドルを握っている。