昨日、インフルエンザのワクチンを接種してきた。
土曜日にも診療している、近所の内科医、一応のかかりつけ医に行き、無事に接種を済ませることができた。
駐車場に着くと、いつもはガラガラの駐車場が、ほとんど駐車する場所のない満車状態で、どうにか隅っこの、いつもは誰も停めないような所へ愛車を押し込んで、診療所へ足を踏み入れた。
土曜日の診療は一応は9時からとなっているが、私がいつか行った時には、土曜日の朝は忙しいからか、8時半から受付と診療が始まっていた記憶があるので、今日もそうだったのだと思う。
私が行ったのは9時半位だったので、ちょうど一回りした位の所で、何組かの人が会計を済ませて出てきて、更に何組かの人が次々と会計をしている最中だった。
このお医者さんは、私がこちらに来てからずっとお世話になっている内科医で、専門は循環器のようだ。カミサンが心房細動になって、アブレーションをしたと話をしたら、それは大変だったね、私も昔は4時間も5時間もかかって、焼いていたよ、なんて話をしてくれたこともあった。年の頃は70前後の、落ち着きのある頼りになる先生だ。
いつもは受付の係の人はそれ程忙しくなさそうにしているのだけれど、今日は違った。次々と訪れる人の対応をする一方で、会計の処理が何件も一気に重なったようで、フル回転で処理をしていた。いつも二人座っているのだけれど、やはりこうなってしまうと、お金を扱うことだし二人いなければ大変だな、と思った。
「〇〇ひろしさんですね。保険証をお願いします。予約されてますか?」
「すみません、予約はしてないんですよ。大丈夫ですか?これ保険証と診察券です」
「はい、お預かりします。いいですよ。年齢はおいくつですか?」
「はい、… はい、56歳です」
「こちらの問診票にご記入されて、体温は向こうの機械で計ってご記入をお願いします。できたらお持ち下さい」
「はい、わかりました」
ひとりひとりにこれだけ喋らなければならないので、やっぱり病院の受付は大変だよな、などと思う一方で、それなりに人がいる中で自分の年齢を言うのが少し憚られた。冷静になって考えてみれば、私が何歳だろうと誰も何とも思わないだろうに、人間とはおかしな生き物だ。
体温の計測は、毎日会社で点呼を受ける際に使っている、すっかりおなじみの大陸性の機械と同じものだった。昔ながらの体温計なら何分もかかってしまう所を、この機械の出現で、体温測定に関してはかなり効率が上がり、なおかつ他人との接触も減るので、感染対策上もいいのではないかと思った。
問診票を返すと、殆ど待ち時間なしで診察室に呼ばれた。
おなじみのドクターは忙しいのか、机に座ってずっと壁の方を向いていた。ちなみに未だに珍しく、電子カルテを導入していないので、机の廻りには書類がいっぱいあって、私と似ているなと一方的に親しみを感じている。
これまたおなじみの看護師さんが、右利きなら左腕を出して下さい、アルコール消毒は大丈夫ですか? お風呂には入っていいですけれど、清潔にしておいて下さい、しばらくは安静にしていて下さいね、などの注意事項を次々と私に伝えながら、いつもの丸いすに座ると、一瞬で接種は完了した。
そのまま帰ろうかとも思ったのだが、やはりここへ来たからにはドクターと話をしなければ気が済まないような気がして、目を合わせ、本能的に話をしてしまった。
「土曜日は忙しいですね。私の後はあと一人ですよ。頑張って下さい」
ドクターは一瞬私の方を向き、にこっとしてくれたあと、再び同じ体制に戻った。
カミサン情報によると、近所のインフルエンザワクチンの相場は、このお医者さんはWeb予約必要で3500円、あのお医者さんは対面予約必要で3200円、などと聞いていたので、4000円あれば少しおつりが来るかと思っていたのだが、こちらの料金は3800円だった。このご時世、突然行って接種できたのだから、まあいいだろう。
それにしても、今年になって何回ワクチンを接種したことか。この先も打ち続けることになるのかと思うと少しばかり気が重いが、コロナやインフルエンザにかかって仕事を休まねばならなくなれば、それだけ収入が減り、生活が大変になることを考えれば、ワクチン接種はやはりしておいた方がいいよな、というのが、今のところの私の考えである。
お医者さんに行き着けていない人は面倒だとは思うけれど、この先の世の中を健康的に生きていく上で、これからは予防接種が必須となってしまったようだ。
これから冬を迎え、風邪やインフルエンザなども流行する事と思う。自分の身体は自分で守らねばという意識のもと、今回は早めの接種ができてよかったと思っている。
追伸
カミサンのパート先でもインフルエンザのワクチン接種が話題になったようです。
私たちの住む政令指定都市は比較的安く、65歳以上だと補助が受けられるなどの制度が充実しています。
補助を受ける際には当然ですが、年齢を証明できる書類が必要になります。
(実際に64歳なのに、65歳だと偽って接種に来た方がいらっしゃったようです)
お隣の市では、4,500円だったという方がいらっしゃいました。
各市各病院によって、価格には若干の違いがあるようです。