先日、愛車ランクルヨンマルの水漏れを修理した。
しかし完全に水漏れは止まらず、走った後に患部を見てみると、じわりじわりと水漏れが継続している。
こうなってしまうと、気になって仕方がない。
昨日は仕事が早く終わったので、これはちょうどいいと、トヨタ直系の部品屋さん、昔で言うところの共販、現在は商号変更され、モビリティーパーツさんに行き、部品が出ないかどうかを見てもらうことにした。久しぶりの共販だ。
駐車場に車を停めて、ボンネットを開けて見てみると、やはりじわじわと漏れている。部品を調べてもらうには説明しなければならないので、きちんとわかるように場所を確認する。アッパーでもロワーでもなく、サーモスタットとウォーターポンプを繋いでいる、バイパスホースと呼ばれる部品だ。少し細く、U字型に折れ曲がっている感じである。
この部品は、15年位前、車検をした時に、とある工場で取り替えられたホースである。アッパーホースと共に、純正ではない、汎用のホースに取り替えられている。よく見ると、ホースの曲がりが少し強引な感じなので、汎用のホースを切って合わせてくれたのだろう。
トヨタモビリティーパーツさんの受付は男性の新人君だった。その横に、ベテランの女性がついて、教えている。トヨタにはいろいろな車があるし、それこそ部品なんてとんでもない量があるので、この仕事を覚えるのは大変だろう。
受付を済ませ、欲しい部品を説明した。
しかし、パソコン上ではなかなかわからないようだ。
パーツファンというサイトでも見ることのできる、部品の構成図のハードコピーを見せてもらったが、ウォーターポンプの方にも、サーモスタットの方にも、はたまたラジエーター周辺一式の方にも、この部品が掲載されていない。
ここに出てこないと品番もわからないので、部品の注文ができない。
現車に乗ってきているので見ますか?と聞いてみたところ、新人君が自分のスマホを片手に出てきてくれ、現車の患部を撮影。再び受付デスクに戻って検索が再開される。
しかし、意外なことに、15分経過してもなかなかわからない。
「この中に水、流れてますよね?」
「はい、漏れてますので、流れてますよ」
なんてやり取りをしながら、ひたすら部品を待つ。
「2Bじゃなくて、ただのBよね…」
そんな小さな声も聞こえる。
そうそう、Bとはエンジンの型式のことで、私の車は初期型のB型、「ただのB」である。その後2Bとか3Bとかに進化して行くのだが、私の車は初期型なのだ。
帽子を被って部品の受け渡し係をしている、ちょっと風格のあるもうひとりの女性も、隣の受付の人たちも混じって探してくれているが、なかなか見つからない。
倉庫から、本を持ってきて探してくれているが、「あら、ないわ」なんて声が聞こえて、この作戦でも答えが出ない。
「すみません、わからないのでメーカーに聞いてみます。わかり次第ご連絡差し上げますので」との事になり、最後に写真を撮らせて下さい、とのことで、新人君を合わせたスタッフ数名が私の車までいらっしゃり、みなさんご自分のスマホで私の水漏れホースの写真をご撮影。スタッフの方々は当然仕事なので何とも思わないだろうけれど、撮影される側の私は、これはもう、複雑極まりない気持ちなのであった。
家に帰って、自分で調べてみても、トヨタから提供されているイメージを見る限り、当該部品はやはり出てこない。
画像検索をすると、それらしい部品が海外のあっちこっちにあるようなのだが、これらはいずれもF型、ガソリンエンジンの物で、互換性がわからない。
私が35年以上乗っているこのランクルヨンマルは、当時国内ではそれ程の数は販売されてはおらず、その殆どが海外に輸出されていたという歴史がある。
昔のアメリカはガソリンが安かったので、アメリカでは、4000ccのガソリンエンジンを搭載したモデルが主流だった。
この部品ならあるのだが、果たして?なのである。
サーモスタットもウォーターポンプも、細かい部分は違えど、冷却水が通るパイプの太さはおそらく同じだと思う。クランプ(両方の端を締める道具)はこれでいいだろう。画像検索に出てくる形を見てみると、ちょっと違うような気もする。
品番を控え、試しにAmazonで見てみると、何とまあ、プライム対応で一つ在庫がある。恐るべしAmazon。そんなに高い物でもないので、週末に届けばいいかなと、最後の一つを注文して、明日到着する予定となった。
モビリティーパーツさんからは、おそらく今日中に連絡があるだろう。
この部品は、いくらでも汎用があると思うので、あまり躍起にはなっていないけれど、こんなのはほんの一部で、旧車の維持管理にはもっともっと面倒なことがいろいろとありますよ、なんてことがおわかりいただければ、幸いなのであります。
バイパスホース 16261-60011 JPY 1,390
クランプ 96112-10330 JPY 189
追伸
上記の部品は、やはりFJ40、ガソリン車のもので、BJ40には装着不能でした。