同窓会の軌跡

 先日行われた高校の同窓会には、120人弱の卒業生が集まった。

 私たちの学年は8クラスあったのだが、その中の120人が集まったというのは、かなり凄いことなのではないかと思う。

 かく言う私も、何だかんだ文句を言いながら、約400キロ離れた仙台から、自家用車で国道を使って駆けつけた。

 私たちが卒業したのは、東京都立の神代高等学校という高校。世田ヶ谷と狛江の境くらい、鉄道で言うと、京王線の仙川駅が最寄りとなる。

 少し前に校舎が建て替えられ、とんでもなくモダンな、素敵な高校になった。

 仙川駅前には商店街があり、この商店街を抜けて高校に行く。この商店街も様変わりしており、人だらけだった。下北沢のような雰囲気になっている。

 私の所属していたクラスの有志が学年の幹事となっている関係で、私も少しだけ、この同窓会の運営に絡んでいる。

 前々回に同期会のホームページを作成し、同級生のみが閲覧できるよう、また、プライベートの顔写真が流出しないようにアクセス制限をかけ、ここに撮影した写真をアップするなどしていた。しかし時代は変わり、一人一台カメラを持ち、それを共有する仕組みがいろいろと出来上がってきたので、このホームページは自然消滅とまではいかないまでも、その役目を終えつつある感じになっている。

 私の一番の役回りは、同級生に配布されている総合同窓会誌に掲載する、同窓会を開催しましたよ、というレポートの作成だ。前回も前々回も、私がこれを書いた。

 はじめは気が乗らず、グループLINEの中でも黙っていたのだが、最後の最後に大幹事から、今年もレポートよろしく、と言われ、やはり私なのかと、今回も渋々と引き受けることになった。

 11時間国道を運転して仙台に帰ってきてから書こうと思ったのだが、やはり頭が回らない。でも、最終的に全体写真とこのレポートを、総合同窓会誌事務局に提出すると、少しばかりの補助が出る仕組みになっているので、できるだけ早く書き上げなければならない。

 こんな理由から、一昨日、仕事の待機時間を利用して、こちらの雑文を書き上げた後に書き始めた。

 結構順調に書き進めることができたのだが、雑誌に掲載する都合上、文字制限が800字前後と定められており、これが難しかった。今書いているこちらは自分のスペースなので、好き勝手に書いてアップロードできるけれど、最終的に限られたスペースの紙面上に掲載される文章となれば、あまり大きくはみ出るわけにもいかないだろう。

 適当に書いたら朝の段階で、肝心な所まで行かないのに700字になってしまった。家に帰りそのまま続けたら1200文字。そこから修正して、最終的には850文字にして、グループLINEに送って、皆さんのご意見をお伺いすることになった。(大幹事の提案)

 恥ずかしかったけれど、850文字の草稿と、その前の1200文字のPDFをLINEに公開すると女性陣を中心に、大いに感謝された。文字を書いてこんなに喜んでもらったのは久しぶりである。やっぱりやってよかったと思った。

 執筆と編集者は昔からセットで、やはりこの手の仕事は、ある程度せっつかれたり、締め切りがあったりというプレッシャーがあってこそ書き始めることができるし、完成もするのだなと、これまた久しぶりにそんなことを思った。

 ということで、一応私は、物書きの端くれなのであった。