かるがも親子

 昨日、いつもの道を走っていると、何やら渋滞しているようだった。

 4号線のバイパス。かさ上げがされており、片側三車線の大動脈。車はいつも60キロから70キロ程度で流れている。

 様子を伺うと、どうやら一番右の車線に大きなトラックが停まっており、このトラックがこの渋滞の要因のようだった。

 しかし、何だか様子がおかしい。

 ハザードランプを焚いた大型車は、少し停まっていたものの、やがて走り出した。

 周囲の車の動きもいつもの事故の感じとは違う。

 流れるままに進むと、びっくり仰天。

 何と、かるがもの親子が、一番右の車線を歩いているではないか。

 親の後ろに子供が7匹。向かう方向もよくわからないようで、さまよっている。

 ここは4号線のバイパスで、一番スピードが乗るところ。

 そこにかるがもの親子が出現である。

 ここはかなりの高さがあるのだが、果たしてどうやって進入したのだろう。

 確かに、この辺りは穀倉地帯で、道路を降りれば田植えを終えたばかりの田んぼが広がっている。

 しかし、かなりの高さ、かさ上げされている。子供7匹、一体どうやって登ってきたのだろう。

 私は通過するしかなかったが、あの親子を見れば、人間の心理として、何とかしてあげたいと思うもの。

 私も一瞬、運転している大きなトレーラーを曲げて車線を塞ぎ、かるがも親子を助けてあげようかとも思ったが、やはり危険すぎることからやめた。

 しばらく彼らの事を考えていたが、私の力ではどうにもならなかった。

 帰り道、かるがものいた道を見てみると、特に変わりはなかった。

 おそらく無事に、下界へ降りて行ったと信じよう。

 しかし、テレビなどでも時々話題になるけれど、かるがもの親子はかわいいものだ。

 今回は癒やしよりも、心配が先行してしまったが、まあ、かわいいからいいだろう。